ここまでの物語。
一つの家族、二つの岸、そして三世代つづく往復。一九六八年のひとつの航海が、やがてカナダと日本のあいだの小さな文化の家になるまで。
1カナダ → 日本1968
日産ダットサン
ダットサンの販売店だったローレンス・フィリアトロが、初めて太平洋を渡って日本へ。往復が、ここから始まる。
2サーモンアーム, B.C. · カナダ1970–1980
フィリズ・デリ
湖のほとりの町サーモンアームで、ローレンスが営んだデリ。家族のカナダでの暮らしが、ここに根を張った。
3サーモンアーム, B.C. · カナダ1986–2018
額縁屋 Frames by Filiatrault
三十年間、手で額を切りつづけた。額縁屋の手つきは、この家がつくるものすべてに、いまも残っている。
4佐原・鹿島・神栖 · 日本1988–2000
ABC英語センター
二つの国のあいだにあった教室。これが、最初のABC。佐原の界隈で英語を教えた。
5稲敷 ↔ サーモンアーム1990–2015
姉妹都市交流
茨城県稲敷とカナダ・サーモンアームの、二十五年。手紙ではなく、人が海を渡った。
6佐原 · 日本2026
ABC文化センター
佐原に、家が扉を開く。メディアと学びと芸術を、一つ屋根の下に。ここまでの物語が、これからの物語になる場所。
良い額縁は、消える。残るのは、絵のほうだ。
これから
佐原に、家が扉を開く。メディアと学びと芸術を、一つ屋根の下に。まずは書くことから始める。世界、マーケット、文化、暮らし——佐原の小さな部屋から編む。あとは、この家がずっとそうしてきたやり方で。ゆっくりと、二つの岸を行き来しながら。

